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誰が責めることができる?

小学生倉敷王将戦 

低学年の部(7名)
 優勝  佐々木 成都 (代表)
準優勝  美野島 紡 (代表)
 三位  長澤 一世
 四位  美野島 檜

高学年の部(22名)
 優勝  齊藤 駿汰 (代表)
準優勝  渥美 陽太 (代表)
 三位  湯川 琥太郎
 四位  竹田 健人


中学生選抜選手権大会(22名)

 優勝 川上 直弥 (代表)
準優勝 猪俣 奎哉
 三位 亀田 圭悟
 四位 荒木 郁大


函館の選手の対局が見たくて、観戦に行きました^^
見に行って本当に良かった!
楽しかったし、参加者みんなの頑張っている姿を見て嬉しかった!

感想など、書きたいことが沢山あるので、
後日にまたこの大会についての記事を書こうと思います。
今日は私の思い出話。

今の私にとって、将棋とは趣味です。
とてもとても楽しい趣味です。
きっとこのブログを見てくれている人も、
将棋を楽しい趣味と捉えている方がいると思います。

しかし、私は学生の頃からそう捉えていたわけではありません。
趣味は趣味でも、競技として取り組んでいました。
なので楽しい趣味なんていう感覚ではなく、
厳しい趣味?的なニュアンスでした^^;

なぜ今と学生の頃とで違うのか、
それは期限があったからだと思います。

私は将棋を死ぬまでやるつもりです。
そしてまだ死ぬつもりはありません。
ってことは、大会なんていつでも参加できるし、
いつまでも参加できると思っています。
(そのためには将棋を次の世代に伝達しなければなりませんけど)

でも、学生はそうはいきません。
中学生の大会は中学生のうちしか参加できないし、
小学生の大会は小学生のうちしか参加できないのです。
大学生じゃないはずの年齢のときに大学生の大会に参加したことがあったけども^^;

なので楽しむというよりは、戦うっていう感じでした。
そしてそれは私だけでなく、私と戦ってくれた周りもそうでした。

それを証明する出来事があります。
私が大学生の頃。

以前このブログで、キングオブちょんちょん星人(ライバル)として、
斉藤豪士さんのお話をしました。
彼は室蘭工業大学、私との対戦成績がほぼちょんちょんで、
この世代では有名選手でした。

斉藤さんのせいで目立たなかったけど、
実はもう一人、室蘭工業大学でエース級に活躍していた選手がいました。
I藤さんという方です。

I藤さんは高校時代は札幌で、その頃は全くの無名選手でしたが、
大学に入ってからメキメキ実力をつけ、
学生東日本大会で二年連続ベスト8入りをするなど、
実績を積んでいました。

そのI藤さんと私が大学生大会の個人戦で対戦したときの話。
たしかトーナメントのベスト8とかベスト16くらいだったかなと思います。

私はその大会で優勝を目指していました。、
はっきり言ってI藤さんよりも強敵は沢山いましたので、
I藤さんに負けている暇はありません。

しかしI藤さんも、優勝を目指していました。
そしてそのためにI藤さんは秘策を練ってきました。
それは相振り飛車の特殊な戦法で、
研究と実践を繰り返して、
ここぞとばかりにその戦法を私にぶつけてきたのです。

私に警戒心が足りなかったわけではありません。
しかし、モロに術中にハマってしまい、
局面は私の劣勢になってしまいました。

ちなみにその戦法は森内先生が指したことがあるらしく、
相振り飛車なのに中原玉みたいな布陣のクセモノ戦法です。

私は「ヤバい!ヤバすぎる!」って思ったし、
I藤さんも「イケる!これはイケる!」って思ったでしょう。

結果その対局、熱戦でしたがなんとか私が逆転勝ちをしました。

将棋あるあるですが、その対局の思いが強ければ強いほど、
そして熱戦なら熱戦なほど、投了直後に沈黙が続きます。
これは、勝者が敗者に対しての思いやり。
優しい言葉も厳しい言葉も、とても辛く聞こえるから、
勝者は何も言えないのです。

そのときも沈黙がありました。
しかし!いつもと様子が違いました。

I藤さんが、泣いているのです。

ギャン泣きではないのですが、
抑えきれない悔しさが涙となって、
隠そうとしているのですが、隠しきることができていませんでした。

戦法を発見したときの期待。
研究を積み重ねてきた時間。
何度も試して得た自信。
周囲からの応援や支え。
きっと、よぎったのでしょう。

私は悪いことをしたつもりはありません。
それはI藤さんもわかっています。
I藤さんも悪いことをしていません。
誰も悪くないのです。
ただただ、涙があふれてくるのです。

泣かれると余計に感想戦はしづらいです。
困ります。感想戦はしましたけども。
でもI藤さんは泣きたくて泣いているわけではありません。
しつこいですが、ただただ涙があふれてくるのです。

涙って、出そうとして出るものではありません。
あふれるものなのです。

その涙を、誰が責めることができる!!??

私には責めることはできません。
あふれてるんだもん、仕方ないです。
この世の中で一番コントロールが難しいのは、
感情だと思います。それができたら人間ではない。

むしろその涙のおかげで、私の勝利の価値がさらにあがりました。
泣いてくれるなんて、とても光栄なことだからです。

I藤vs笠井の勝者は笠井。
結果だけを見ると、ただそれだけ。

でも私にとってその一局はインパクトの大きい、
かけがえのない一局となりました。

そしてそのとき再認識させられました。
戦いって勝者と敗者を決める残酷な行為。
それを私たちはやっているんだなって。

「将棋は趣味です。」
いや、ここまでくると、な~んか違いますよね(笑)
大げさに言っているつもりはありません^^;

今日見た大会で、いや、今日見た戦場で、
ちょっと思い出しちゃったお話でした^^
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